あらかじめだいたい決まっている情報を手早く入力する方法
バージョン:FileMaker Pro 18 Advanced
この記事では、FileMaker での選択肢の作り方について解説します。 入力作業って、時間がかかりますよね。 それを短縮するのが選択肢です。 「あらかじめだいたい決まっている情報」を選択肢として設定することで、データ入力にかかる時間を短くすることができます。
内容
- 選択肢を使って手早く入力する
- 選択肢の作り方
選択肢を使って手早く入力する
あらかじめだいたい決まっている情報とは?
販売店で扱っている商品のように、それほど頻繁に変更されるわけではないものを、「あらかじめだいたい決まっている情報」として、手早く入力する方法をご紹介します。 ここでは、仮に果物屋さんを例にとっていきます。
編集ボックスに毎回手入力するのは、手間がかかりすぎる
注文があった時に、その注文内容を入力するとします。 いつもいつも同じ内容を、注文のたびにいちいち手入力するのは面倒な作業になります。 しかも、うっかりの打ち間違いをしてしまい、そのまま気づかないこともあるかもしれません。
一覧から選択するだけの方が断然カンタンで速い
こういう場合には、商品の情報をあらかじめ選択肢として用意し、データ入力時には選択するだけにしておくと便利です。 選択するだけなので、手入力するよりも素早く入力できますし、名称の統一もできます。
選択肢の作り方
「値一覧」の作り方
それでは、選択肢の作り方を見ていきましょう。 FileMakerでは、選択肢は「値一覧」というものを使います。 値一覧にはいくつか種類がありますが、ここでは、その値一覧の中でも「動的な値一覧」というものの作成方法をご紹介します。 これは、選択肢用のテーブルを作り、値一覧でそれを参照するもので、あとで選択肢名を変更してもデータの一貫性が保つことができるなど、柔軟性が高いためおすすめです。
「動的な値一覧」の作り方
まず、選択肢用のテーブルを作成します。 1. テーブルには選択肢を識別するための値欄(キーフィールド)と、選択肢の名称欄(名称フィールド)を用意してください。選択肢のデータを入力していきます。 キーフィールドの値は被らないように注意してください。
次に、作成した選択肢テーブルを値一覧として使用するための設定をします
2. 「ファイル」-「管理」-「値一覧...」を選択します
3. 「値一覧の管理」というウィンドウが表示されますので、「新規...」をクリックします。
4. 「値一覧の編集」というウィンドウが表示されますので、「値一覧名」に名称を入力し、5. 「フィールドの値を使用」を選択します。
6. 「最初のフィールドの値を使用」で値一覧に使用するテーブルを指定し、7. テーブルの中で値として使用するフィールド(キーフィールド)を選択します。8. 「2番目のフィールドの値も表示」にチェックを入れ、9. ここで名称フィールドを選択します。10. 「2番目のフィールドの値のみを表示」を選択肢、11. 「OK」をクリック、
12. 再度「OK」をクリックしてウィンドウを閉じます。
レイアウトに入力フィールドを作成します。
13. 上部のツール群から「ラジオボタンセット」を選びます。
14. ラジオボタンセットを配置したい範囲でドラッグさせます。
15. 「フィールド指定」ウィンドウが開きますので、データとして使用するフィールドを選択し、16. 「OK」をクリックします。
17. 右側にあるインスペクタで最右の「データ」タブを選び、18. コントロールスタイルを「ラジオボタンセット」、19. 値一覧で使用する値一覧を選びます。
20. これで、商品を選択できるようになりました。
選択肢を変更する必要が出てきたときには
たとえば商品名を後で変更することになったとしても、選択肢テーブルの名称フィールドを変更すれば、自動的に反映されます。 データとして保存されるのは1番目のキーフィールドのみのため、2番目の名称フィールドを後で変更したとしても、データ上は問題になることはありません。
選択肢の付随情報を表示させる
選択肢の情報を表示させることも可能です。 たとえば選択した商品の価格を表示させている場合、選択を変更すれば、それに合わせて表示も変わります。
まとめ
この記事では、選択肢としての値一覧の作り方、さらにリレーションを利用した値一覧の作り方までを解説しました。 値一覧は入力作業を手早く行うのに便利なアイテムです。 皆さんが値一覧を活用するにあたって、この記事が参考になれば幸いです。